出産・子育て

子育ての悩み解決!とことん見守り自立へ。モンスターペアレントの次はヘリコプターペアレント?

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こんにちは、アメリカで子育て真っ最中のYukaです。
一昔前、社会問題になっていた「モンスターペアレント」。

今、話題になっているのは「ヘリコプターペアレント」と呼ばれる子育てです。


子育ての社会問題

日本で近年社会問題になっているモンスターペアレント。
“学校などに対して自己中心的かつ理不尽な要求をする親を意味する”
Wikipediaより引用

ドラマ化され、モンスターチルドレンなどと言われるようにもなり
一般的に広まっている言葉です。


最近アメリカで良く聞くのは『ヘリコプターペアレント』です。

ヘリコプターペアレント(helicopter parent)とは?

皆さんもご存知、ヘリコプターは上空を飛びます。
そして上空から犯人を探したり、救助者を探したりしてくれます。


【ヘリコプターペアレントの特徴】

  1. ヘリコプターの様に子どもの『上空』にへばりつき捜査する。
  2. ヘリコプターのように四六時中監視する。
  3. 過干渉で過保護の親を指します。
  4. 親がすぐに必要以上に手を差し伸べてしまう事で問題視されている。
  5. 子ども達が自分で考え・決断するという決断力が乏しくなるというデメリットが存在する。


【ヘリコプターペアレントの実例】

  • 親が子どもの遠足・修学旅行についてくる
  • 就職の面接に同行しようとする
  • 忘れ物したら可哀想だからと良い年齢になっても持ち物の準備をしてあげる。
  • コケないように。ケガしないように。必要以上に『失敗させないように』と先回りする
  • グチャグチャに食べるのが嫌だからと食事をキレイに食べさせてあげる
  • などなど挙げ出したらキリがありません。

子どもの事が心配だから先回りしたい親心!

—当たり前です。
ヘリコプターペアレントと呼ばれてしまっている親達も
子どもの事を想う心から、色々手を差し伸ばしています。


失敗しないように、悲しい思いをしないように。


痛い思いや、嫌な思いをさせたくない、という親心の現れです。


動物園のケージの中で育った動物が野生に戻るのが難しいのと一緒で
いざ社会にでた時に、自分で対処できない。


自立心、決断力、くいしばる力、挑戦する力、耐える力・・・
誰かが自分の為にやってくれないと、自分ではできない!という状況に陥ってしまいます。

親はいつまでも子どもの側にいれません。

抱っこ紐の中でずーっと一緒にいれる時期。
お友達の輪に入りひとりでササーと遊びに行く時期。
自分で登下校をし、一日の大半を学校で過ごす時期。


こうやって子どもはどんどん離れる事を学び


社会の中で野放しにされても自分で生きて行けるように
少しずつ免疫をつけていきます。

私の好きな言葉

Give a man a fish and you feed him for a day.
Teach a man to fish and you feed him for a lifetime(出典はコチラ

【意訳】
魚を与えれば、その人は一日お腹が満たされる
魚の釣り方を教えれば、その人は一生食べて行ける。


つまり、結果だけを与えずに、その結果にたどり着くまでの経験をさせる。
それが生きる力を教えるということなのです。

ヒヨっこママの実体験

じゃあ一体どうすればいいの?


超ヒヨっこママなので恐縮ですが
『コレが見守るということか!』
『コレが色々自分で経験させるって事か!』
と思った瞬間の実例を挙げようと思います。

実体験1:食事は粘土。スプーンはドラムスティック。お皿は円盤投げ。

離乳食を初めて少し経つと
自分で食べたい!と言わんばかりにご飯を粘土みたいに練り始めます。


スプーンを与えると、ハイチェアのトレイにガンガン当てつけ叩いてドラム状態。


お皿を与えると、中身を全てジャ〜〜〜。最後にお皿を投げる始末。


『自分で食べさせた方が早く済むし、キレイで後片付けも楽』
でもこれは完全に親からの目線です。



【子どもの心を考える】
●生まれて1年も経たない人間にスプーン・お皿の用途がわかりますか?
—こんな音がでるんだ!ひっくり返すとこぼれるんだ!と新しい発見を違う目線で楽しんでしまっている原始人ちゃんです。笑


●ご飯グチャグチャして練るのは感覚を掴んでいるのです。
実際、どれくらいの力を入れたら潰れるかの実験をしている!と考えると
気持ちが楽になりませんか?


【実際我が子で感動した出来事】
それまでは、食べ物を粘土みたいに潰しでグチャグチャしながら食べていた我が子。
『今だけ今だけ・・・』と自分に呪文をかけ見守る日々が続きました。
(急いでる日はもちろんできませんがw)
するとどうでしょう!


ある日、みそ汁の具:絹ごし豆腐を、手で潰さずにつまんで口まで運んでいました。

柔らかいものは、力を入れすぎると潰れてしまう。
という事をグチャグチャ粘土遊びから学んでいたのです。

*もちろん、時と場合によって『遊び過ぎ』や『もうお腹すいてないかな』と思った時など
注意する時はしています。


【見守る事で力加減を学ぶ】
豆腐の例を大きい規模で考えてみます。
“ここまで力を入れたらお友達が痛い思いをする”
という力加減の入れ方を学ぶ第一歩だと思うのです。


【芽を潰さずに済んだ】
ここで、『汚い』と怒り散らしていたら
『もう自分で食べるのが怖い』
『怒られないように、もう自分で食べない』
と自立しようとする芽を潰してしまっていたかもしれません。
まぁ、怒ってしまう時も人間なのでありますが(笑)その後のフォローも大事です。

実体験2:イタズラせんといて〜〜〜〜!!!!!!!でも実は実験中のサンエンティスト。

ご存知、アメリカのお風呂は洗い場がありません。
ホテルのようなお風呂だと考えてください。

なので湯船から水を外に出されると、
ビショビショになり親からするとめんどくさいのです。


子どもが2歳前の頃、いつものようにお風呂に浸かっていました。
するとシャンプー・リンス・ボディーソープのボトル3本を
ボチャン。ボチャン。ボチャン。


それらを拾い、並べては、ボチャン。並べては、ボチャン。


湯船からはねた水でビチョビチョになっているバスルーム。


『濡れるでやめてーーーーー』と注意してしまいました。


そんな事はかまわずに、3本のボトルをボチャン・ボチャン・ボチャン。
実に30分は繰り返しました。
 

見守ることでみえてきた!ミニ科学者の研究結果

重さの違う3本のボトル。
重ければ重い程深く沈み、軽いボトルは早く浮いてきます。


そんな様子を楽しんでいた我が子。
なんと、2歳前の子どもは、ボトルを軽い順に左から並べていました。


どうして気付いたかというと、ボチャンと落としてから並べる順番が決まっていたから。
規則性があるのかな?と考えた所、重さで並べてたから。


『わぁ〜これ、重いのと軽いので並べたの?良く気付いたね〜』
と言うと、満足そうに笑っていました。


そして満足した後は、いやがる事なく、一緒に床を拭いてくれました。


自分で『試してみたい!』と考え行動にうつす。
そして『何だこれは』という探究心をもち、満足いくまで分析をする。
繰り返す事で『結果』が見える。
子どもって科学者だと思いませんか?

イタズラだと決める残酷さ

『そんなイタズラやめてくれ〜ぬれるから』は親の都合。
子どもからすれば、やってみたい事に挑戦したいだけ。
挑戦したいという小さな芽を、『イタズラだ』と決めつけ摘んでしまう残酷さを痛感した実体験でした。

とは言っても見守る時間がない!

保育園や出勤。
お出かけや病院の診察など
時間に縛られる時もたくさんあります。


そんな時に子どもが離乳食で遊び、ボトルを30分並べている姿を見守るなんて
とてもじゃないけど毎回できません。

10回に1回見守る

悲しい事に、大人の都合というものが存在します。(矛盾してますが事実ですw)
毎回見守っていたら、親の心も折れてしまいます。
メリットを考え、少し見守ってみる。


忙しい時は仕方がない。


でも10回に1回でいいから、見守る時間を作ってみる。


そうすると新たな発見ができる。
自立への一歩。
まず見守ることから。

おうち英語教材