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ポジティブペアレンティング:自己肯定感としつけのバランス

こんにちは、JapaneryのYukaです。
現在アメリカで絶賛3人育児中です。

自分の幼少期を振り返ると
我慢することが美徳とされる、そんな文化の中で育った記憶があります。

今日は、最近よく耳にするポジティブペアレンティングと自己肯定感について書いていきます。

4つの子育てスタイル

アメリカの大学で受講していた心理学の授業で
主に4つの子育てスタイルがある、ということを習ったことがあります。

Authoritarian
Authoritative
Permissive
Uninvolved
これらの4つの違いを表にまとめてみました。

authoritative, authoritarian, permissive, uninvolved, 無関心, 支配, 受け身, 信頼, 4つの子育てスタイル, 子育て, 方針, 4 parenting styles, child development, 発達心理

これら4つの子育てスタイルの違いと特徴を見てみると
ザ・昭和の体罰OK!みたいな子育ては
支配型・独裁スタイルのAuthoritarianであることが伺えます。

コントロールや支配が強いだけでもバランスが取れないし、
ただただ甘やかすだけでもいけない。

子どもの感情に耳を傾け尊重しつつも
守るべきルールや義務をしっかりと提示する。
そのバランスがうまく取れている理想型がAuthoritativeです。

一方で子供の感情に耳を傾け尊重するのはいいが
ルールの遂行ができない、『子どもだもんね〜』となんでも流す
受け身タイプをPermissiveと言います。

そして最後に支配力もなければ、子どもの感情を汲み取る努力もしない
無関心で、ネグレクトタイプがUninvolvedです。

自己肯定感

『なんでそんなこともできないの?』
『どうして何度言われてもわからないの?』
と責められると子供は萎縮して自信をなくします。

この状態がずっと続くことで、
『私なんて』と自己肯定感が低くなる傾向にあります。

厳しく、甘やかさずにしつけをすることが蔓延していた時代が過ぎ去り、
今では自己肯定感がいかにその後の人生に関わってくるかが言われています。

『お前は何度言ったらわかるんだ』ではなく
失敗した時に
『一緒に考えようか』
『なんでこうなったか、話してみようか』
『次は、どうするといいかな?』
と落ち込む子どもの気持ちに寄り添って考える。

頭ごなしに否定せずに解決策や反省を一緒にする。

自己肯定感を大事にする子育てが注目されていますよね。

アメリカでよく目にするポジティブさ

一般的にアメリカ人のイメージとして
とてつもないポジティブな国民だな〜と言うイメージが私の中であります。

映画館で手を叩いて笑ったり、
野球場で、フォーーーーー!!!!と言いながら熱狂的に応援している。

自分の感情を出すことに長けている国民性だな、と感じています。

小学校などの学校においても
自己肯定感を高めるためのスローガンや
ポジティブに考えるための活動を頻繁に目にします。

Growth Mindset
Kids Positive Affirmation
Kids encouragement

などと検索してみると、
ポジティブで前向きなスローガンや言葉が
ズラリとでてきます。

初めての実習で学んだポジティブで前向きな教え

初めてアメリカの小学校で実習をした時の先生が
ポジティブさで溢れる、子どもを否定をしない先生でした。

廊下で走っている子がいました。
『こら〜〜〜!走るな〜歩きなさい!』が真っ先に思い浮かぶシチュエーションですが


きちんと歩いている子に注目してその子を褒めたのです。
すると、走っていた子が、歩き出したではありませんか!

走っていた子に『よく自分で気付けたね』と声をかけてあげる。
褒められて恥ずかしそうに照れていた子の顔が脳裏に焼き付いています。

どうしてもネガティブさに目が言ってしまうところを
角度を変えてみるだけで結果にここまでの違いがあるのかと
衝撃を受けたのを今でも覚えています。

とは言っても、人間だもの

自分が子育てをする中で、
『自己肯定感・ポジティブ』に気を配っているのは事実です。

ですが、人間だもの。

うまくいかない日もあります。
怒鳴ったり怒ったり。

寝静まった子どもの寝顔を見て反省する日々です。

うまくいかない。もうこれ以上向き合えない。
そんな日は『タイムアウト(time out)行きなさい』と
突き放してしまうこともあるのが現実です。

私だって人間です。
ずっと100%子どもと向き合う忍耐力は残念ながら持ち合わせていません。

でも少しの努力で10回に1回でも怒鳴らずに済むなら。
10回に1回でも、むしゃくしゃして『タイムアウト行きなさい』と突き放さずに済むなら。

なんとかポジティブにタイムアウトの時間が取れないだろうかと考えました。

ポジティブなタイムアウト

何回言っても無駄。
何度言い聞かせても泣かれる。
もう無理、もう話したくない。
一旦休戦するためにタイムアウトだな。

そんな経験ありませんか?

昭和スタイルの小学校でいうと『廊下に出てなさい』がタイムアウトの良い例です。

私も小学生の時に、教科書を忘れたという理由で
廊下に出された経験があります。

その時の気持ちを今でも覚えています。
『不公平だ!働いていないお母さんがいる子は、
教科書を忘れても電話一本で届けにきてくれるのに、
なんでうちの母は働いているんだろう。
働いていなければ、教科書持ってきてもらえて、廊下に立たずに済んだのに。
っていうか、教科書忘れたのに電話一本で誰かが持ってきてくれて
それで忘れなかったことになるなんて不公平じゃない?』

と、廊下でこんなことを悶々と考えていました。
教科書を忘れたことを反省するどころか、
反抗心と不公平・理不尽さで心が埋め尽くされたのです。

タイムアウトとして廊下に放り出されても
ポジティブな気持ちは一切生まれなかったことになります。

そこで、タイムアウトをどうにかポジティブな時間にできないかと
こんなものを作ってみました。

プリントはTeachers Pay Teachersという
教師が作ったプリントを少額でシェアするというサイトに掲載しています。

使ったラミネーターはなんと$25弱で買えるAmazon Basicのものです。
かなり便利でいろんなシチュエーションで使いまくっています。
ラミネートするシートは100枚入りで破格の$10。
それをCommandのポスター用の両面テープで貼っています。

ちなみにこの記事で書いた、無料の日本語プリントサイトの
ひらがなやカタカナ表もラミネートして壁に貼っています。

ラミネーター、マジで便利です。

ポジティブなタイムアウトの結果

ポジティブに自分を落ち着かせるポスタープリントを家の廊下に貼ってみたところ、
子どもたちからの反応がとても良かったので驚きました。

以前はCalm Tool Boxならぬ
タイムアウトのエリアに、砂時計やストレス発散ボールを設置してみたりもしたのですが
なんせ一番下の子がすぐに触ってどこかへやってしまうので効果なし。

でも、壁に貼るタイプは、固定されるのでなくなる心配なしです。

ポスターの何がポジティブなのか?

壁を押し、ジャンプをして、ヨガのポーズをする。
深呼吸、迷路、問題解決策を考えて、ハグをする。

この7つの工程から成り立っています。

なんじゃそりゃ?と思った方。もう少々お付合いください。

  1. 壁を押すことで自分の強さを表現
  2. 高くジャンプすることでSky is the limit。勇敢さを表現。
  3. ヨガのポーズ (warrior)から立ち直る・強靭さを表現。
  4. 深呼吸: 優しさ
  5. 迷路: 自分探しの旅に例えている
  6. 問題解決策を考える: 問題解決できる人である。
  7. ハグ: ありのままの自分を受け入れる

7つのシンプルなステップにそんな意味を込めています。

5歳~9歳くらいの子どもたちに使えるように作りました。
我が家の5歳児はゲーム感覚で、そして最後自分にハグをしてあげることで
笑顔になって戻ってきてくれます。

7歳の子どもは、迷路のステップで
自分の良いところを振り返って探す工程が好きなようです。

一番驚いたのは、二人とも怒って我を失う前に
『ちょっとZen Zone行ってくる』と、言い出したこと。

ポジティブなペアレンティングの良い影響がすでに見え始めています。

ただ・・・・私がイライラし始めると
『ママ、Zen Zoneの壁のとこ行ってくる?』と聞いてくるので
私にも有効な落ち着き方法を模索していきたいと思います。笑

落ち着くためのポジティブポスター

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