何もそんなに急いで両立にこだわる必要はない
女性の労働力を有効的に社会に取り入れ
女性が子育てをしながら仕事との両立をはかる、という時代になっています。
女性だって、ママだって輝ける社会が用意されている事は素晴らしい事です。
工夫をして両立をしているエピソードや
女性の社会進出を応援する会社は多数存在します。
ですが、専業主婦や、子育てに専念する時間という事に
フォーカスをあてる記事は少ないと感じています。
今日はあえて、『何も急いで両立にこだわる必要はない』というテーマで
この記事をかいていこうと思います。
シャナという2歳の双子ちゃん、専業主婦ママと出会う機会がありました。
ご主人はアメリカ軍の現役兵士。
数年に一度、転勤があります。
ご主人は何度もアフガニスタンや各地に派遣されており
家をあけることが多いそう。
シャナは、大学卒業後、すぐに大学院へ進学。
そして修士号の次は、博士号まで研究過程を進めて行き、
今ではPhDの博士です。
学歴だけ見ればバリバリのキャリアウーマン街道。
PhD取得後、すぐに妊娠、出産。
彼女の元クラスメートは、大学の教授や研究職に就き
バリバリと働いているそうです。
シャナ:『でも、それが羨ましいと思う事はやめたの。』
私:『どうして?』
シャナ:『まず、私たち家族は転勤が多すぎて、家族も頼れる友人も近くにいない。
夫の不在もしょっちゅう。サポートが限りなく少ない上に、すぐに引越す。
こんな私を雇いたいっていう会社や学校は少ないわ。』
私:『なるほどね。法律ではそういう事面接で聞いちゃいけない、って言ってるけど、それでもやっぱり難しいよね』
シャナ:『そして今は、夫が安心して任務をこなせるように・・・
なにも夫が忙しい時に、私の生活まで忙しくして
家が回らなくなるような事しなくていいと思ってるの!子育てはね、私の潜伏期間よ。笑』
私:『まるでサブマリーン(潜水艦)ね。徹底的に身を隠し見張りにあたる。』
シャナ
『そうよ!!子育てしながらでも、レーダーを張って論文は書き続けれる。
大事なのは、夫の仕事が一段落して落ち着いた時(リタイア)、
自分がReady(準備万端)でいられるかどうかよ。
自分の番が来た時に殻から抜け出して羽ばたくのよ。
だから両立両立って、両立だけにこだわる必要はないと思うの。
今は夫が忙しい時期。夫が自分の仕事に集中したい時期。
だから夫に何かあったり、夫が退役した時、
今度は自分のキャリアに集中すべき時がくるの。
その時がきたときに、Ready(準備万端)でいられるかが、重要なの。
自分たちの生活・置かれた状況に、見合った両立でなければ成立しないわ。
本当に今じゃなきゃだめなのか。そこを考えるべきよね。』
出産後の就職活動と、ぶち当たる大きな壁
女性の社会進出が当たりまえ化で
男性と同等の権利も与えられるようになりました。
選択肢が増えた事に関しては、すごく良いことです。
でも、両立という理想だけが先走りしている事も確か。
サポートの少ない核家族化、待機児童問題等、挙げ始めるとキリがないですが
この記事では主旨からズレるので省略します。
そして専業主婦のぶちあたる壁は社会に取り残された気持ちになる。
焦ってしまったり、自己嫌悪を抱く。
毎日おむつを替え、グチャグチャになった食事の始末をする繰り返しの
子育ての日常から、意味を見いだせなくなる。
そこで焦る。仕事を探す。
時短ができる所や、急な熱でも休みやすい仕事。
残業もほぼなしで、両立のしやすい仕事を探す。
聞こえは良いが、実際給料が安い。
急に抜けても支障のない仕事=雑務が多くなる。
責任のある仕事は任せてもらいづらい。
結局『それくらいの仕事』レベルで扱わる事もしばしば。
じゃあ何の為に働くのか。何がしたいのか。
両立ってキレイごとだけでは成り立たないんだと痛感。
子育ても、日々をこなすだけで楽しさを見いだせない、
イヤイヤやっている状態であれば、専業主婦でいる事は楽しくない。
逆に、仕事をイヤイヤこなし、条件も悪く、
サポートが少なく、家が回らないのであれば
両立を続ける価値はあるのかと問う。
両立というのは様々な好条件が揃い成立する
『みんな両立できてるのに、私だけ・・・・』
という引け目は感じる必要はないです。
これは断言できます。
特に転勤族には、実家など近くに頼れる存在もいません。
ミリタリー家族や、駐在組の実家は飛行機で何時間もかけて、何十万円もかけてしか
帰ることができません。
急な熱や病気で、変わってくれる人はいない人もいれば
近くに祖父母がサポートしてくれる家庭もある。
置かれている状況は、100家族いれば100通りあります。
まとめ
夫婦揃ってエンジン全開で突っ走り
二人揃ってガス欠になるのか。
交互にエネルギーを上手く使い
二人の持つガソリンを最大限に有効活用するのか。
それが両立であれ、専業主婦(主夫)であることであれ
自分たちの生活に合った選択がイチバンである事を忘れずに。
上手に子育てと向き合っていきたいものです。
私はシャナとの会話で救われました。
そして自分の出番がきたときReady (準備OK)でいられるように。
という考え方もあっていいんだな。
今は両立にこだわる必要はないんだな。
ということに気付かさせてもらいました。