出産・子育て

子育てにおいて自分の時間を持つことに対する罪悪感

アメリカでTeen Momというリアリティー番組が
10年前から放送されています。

ティーンだった高校生たちが妊娠。
中絶や養子縁組、シングルマザー、結婚・離婚。
親権争いや、ドラッグ中毒といったヘビーな状況も。
そんなティーンのママ達のリアルな状況を追った番組です。

ティーンだった彼女達も今では30歳目前。

私が子育てをする前から放映開始され、10年。
他人が様々な状況を抱えつつも子育てに奮闘するリアルな姿は
なかなか見れないのでとても考えさせられる事ばかりです。


この記事では

子育てにおいて自分の時間を持つことに対する罪悪感について綴っていきます

掃除の行き届いていない家=母親失格!?

Teen Momに出演しているLeah。
彼女は10代で双子を出産。
子供の父親と結婚・離婚し。その後再婚し3人目を授かっています。

再婚相手のJeremyは単身赴任をしていて週末に帰ってくるというパターン。
久々にJeremyが週末に帰宅すると、家・車内の掃除が行き届いていないとLeahに怒っているシーンがありました。

掃除する。こんなにシンプルで簡単なことがなんでできないんだ。

と夫婦で叫びあって喧嘩していました。

口喧嘩はヒートアップし、『こんな当たり前のこともできないなんて頭おかしいんじゃないか』と言い出す夫。

『俺は一週間有給をとって完璧に育児・家事をこなす自信がある。なんでこんな当たり前のことができないんだ。』

私が育児に追われて、身を削り疲れ果てている時
どうして助けてくれなかったの。助けてくれさえもしなかったくせに。
とボロボロ泣いているシーンがありました。


(その後離婚していますが、ここでは割愛)

掃除が行き届かない=母親失格なのか。
私は育児をする前、専業主婦は家事・子育てができて当たり前だと思っていました。

むしろそれが仕事であるゆえに、おろそかにしている=怠けているだけ。

とも思っていました。

今回のLeahの状況。
双子の育児(1人は足に障害があり、毎週通院)に加え、3人目の育児。
ワンオペでこなし、疲れ果てている彼女。

掃除してもしても数分後にはぐちゃぐちゃにされる。

たまに帰ってくる夫に、母親失格のレッテルを貼られる。

なんとも可哀想な悪循環ですよね。

3人の子育てをしていると、掃除をしても一日中片付かない日なんて
数え切れないほど存在します。

朝モップをかけ、掃除機をかけ、一通りの家事を終わらせたのに
お昼ご飯をこぼされ、畳んだ洗濯物を崩され。
少し目を離した隙にシリアルの箱を家中にぶちまける。
もう夕ご飯の時間?と思った時には、今日一度も掃除していないような光景が広がっているのです。朝ピカピカにしたのに、です。

そんな『家事をおろそかにしている』状況で『自分の時間が欲しい』と
息抜きをしようもんなら、『怠け者』のレッテルをさらに貼られることになる。

子どもができたんだからもう遊べない人生

Teen Momのほとんどのキャストが通っていた道。
それは、ティーンで母親になった自分と、遊び盛りの友達との差です。

100%遊ぶな、自分が選んだ道だ。と助け船を出さなかった両親もいれば
95%ちゃんとしている母親なら、残りの5%は少し息抜きをしてもいいよ、と協力的な両親もいました。

私は、自分が母親になる前、親になる=自己犠牲を払って100%を子どもに注ぐべきである。

と思っていました。

実際に、私の母親が『自分の時間』を作って遊んでいる姿は私が高校生になって1回見たことがあるだけです。

なのでそうあるべきだと思っていました。

子供を預けていいのは、娯楽以外の必要なときだけ(病院等)だという構図が頭のなかで出来上がっていました。

本当に自己犠牲をし続けることが子供にとっても自分にとっても良いことなのでしょうか。

イライラした一日を過ごし、ダディーが帰ってきた瞬間に子供達の機嫌が治ることってありませんか?

イライラしながら接し続ける母親と、1時間カフェでゆっくりしてホっとして帰ってきた笑顔の母親。

100%側にい続ける必要なんてない。少し息抜きした方が逆に子供にとっても母親にとっても良いことしかない。

Teen Momや自分の子育てを通してそんなことを学びました。

専業主婦は好きな時間に昼寝できる

これは私の話になりますが、専業主婦=好きな時間に昼寝している。

くらいに思っていました。(今思うと、間違いだらけw)

でも実際、自分の思い通りになる時間って全くないんです。

生理的に必ず必要な『トイレに行く』という行為さえ中断されるんですから。

自分が体験・経験してみないと、物事の判断ってできない・するべきではないと、子育てを通して学んでいます。

見えない闇

Teen MomのCatelynnは第一子を養子縁組しています。
その後結婚し、第二子を出産。

子育ての中で、育てることができなかった第一子に対する後悔がこみ上げ、
PTSDやうつという形になって現れてしまったのです。
(幼少期のトラウマもあり)

うつ症状は悪化。
子育てはおろか家事もままならない。
やる気が出ない。

子育てを『放棄』して、メンタルヘルスを取り戻すために施設に入った彼女。

育児放棄だ。
最低な母親だ。

と言われ続け、最後の力を振り絞って(自殺願望が出てきたとき)、セラピーを受ける施設に身を寄せる覚悟を決めた彼女。
(それを応援していた夫)

私はそんな彼女の行動と、完全にサポートしていた夫に勇気付けられました。

もしあのまま彼女が自分を見つめ直すことをせず
ただひたすら頑張り続けることをしていたら
虐待や、母親自身の自殺につながっていたかもしれません。

幼少期のトラウマ、産後うつ、PTSD。
一気に押し寄せた波の存在を『怠け者』と片付けず
向き合うことに決めた彼女からは学ぶ事ばかりです。

見えない闇は周りからは見えません。
本人も気づくケースは少ないです。


まとめ:自己犠牲をし続けてまで自分の時間を持つことに罪悪感を感じる必要はない

母親であっても自分の時間が欲しい。

自分の時間というかセルフケアの時間。

これってそんなにワガママな事でしょうか。

身を粉にし、子供の人生に捧げる。

これって美化されすぎていませんか?

自分の心身が健康であってこそ、人に対して優しくなれる。

セルフ(自身)をケアする。

母親でい続けるためには
自己犠牲を払い続けることをたまにはやめて


自分を愛してあげる。

自分を愛するって日本語でいうと恥ずかしいな(笑)と思いつつ。

Love Yourself。

これに尽きると思います。


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