Primary Care Physician (doctor)とは、かかりつけ医のことです。
アメリカでは、ほとんどの場合、皮膚科、整形外科など・・・
専門医にかかる前には、かかりつけ医を通す必要があります。
かかりつけ医をPrimary Care Doctorと言います。
かかりつけのお医者さんからの紹介状を手に、
例えばレントゲンの予約を入れようと電話をすると
『Who reffered you?』(だれが紹介したの?)
『Who is your primary? (primary care doctorの略)』と聞かれることが多いです。
今日は、なぜ「アメリカに来たらまず、Primary Care Doctorを探しておく必要がある」のかについて整理していきます。
*医療のエキスパートではありませんので、この内容は参考程度にお読みください。
Primary Care Physicianが必要な理由
- 骨折など、明確な理由はわかっているが、専門医への紹介状が必要な場合
- とりあえず不調を感じるが、どこにかかればいいのかわからない場合
- 休職などの手続きをする場合等
- チェックアップ(健康診断)を受ける
理由は様々ですが、Primary Care Physicianは上記のような様々な場面で必要になります。
あらかじめ決めておくと、後々問題が出て来た時に1から探す手間が省けて、助かります。
長期滞在予定の方は、渡米してすぐにでも、探すことをお勧めします。
慎重に選ぼう:Primary Care Doctorは、誰でもいい?
彼らは、「あなたのことを一番よく知っているなんでも医」の立場の人です。
彼らの腕にあなたの健康がかかっている、と言っても過言ではありません。
なぜなら、かかりつけ医が、あなたの不調を診断し、可能性をふるいにかけ、
それぞれの専門医に紹介したり、必要な血液検査をオーダーします。
そしてなんでも話せる相手、である必要があります。
「この先生とりあえずすぐ薬出すな・・・」
「何回か顔を合わせているけれど、全然距離が縮まらないな・・・」
「この先生いつも忙しそうに急かすから、言いたいことを言えなかった」
自分とかみ合わない場合は違うかかりつけ医に変更することももちろん可能です。
というか、自分の方針と合わないかかりつけ医にかかることはオススメしません。
クリニックや医者の評判は事前にリサーチすることがポイント。
Primary Care Physicianを選ぶ際に出会う英単語・例文
かかりつけ医の種類
- Family Doctor
小さい子どもからシニアまでの幅広い層を診てくれる医師 - NP (Nurse Practitioner)
上級看護資格で、正看護師として経験を積み大学院で学んだ人が得られる資格。看護師と臨床医の間の位置付けで、州によって規制は異なるが、医師同様、処方箋を書いたり、診療・診断等ができる。 - PA (Physician Assistant)
医師の業務負担軽減のために設けられた医師のアシスタントだが、彼らもNP同様、処方箋を書いたり、診断・診療ができる。大きな違いは看護師としての経験がない、ということ。 - Pediatrician (小児科医)
子どもの場合、Pediatricianをかかりつけ医に設定する人も多い - DO (Osteopathic Doctor)
オステオパシーと呼ばれる医学教育を受けた医師。アメリカではMedical Doctor (MD)と同様に医療行為を行う。 - ND (Naturopathic Doctor) 一部の州でしか認められていない資格ですが、自然療法医。
これだけにとどまりませんが、主にこれらを良く耳にします。
予約の際に使う単語
- in network
ネットワーク内、という意味。アメリカでは民間の健康保険なので、プランによって保険が効く・きかない医師がいます。
例文: Is Dr. Smith in network with United Healthcare(保険の名前)? - out of network
ネットワーク外、という意味。
例文:Sorry, Dr. Smith is out of network. - take 保険の名前
この場合のtakeはこういう風に使います。
例文: Does Dr. XX take Aetna(保険の名前)? - in contract with 保険の名前
ネットワーク内の医師であっても、必ずしも保険会社と契約している医師である場合じゃない時もあり、、、(超複雑)
Is Dr. Brown in network with Blue Cross?と聞いた後に
例文: Is he contracted with them as well ?と念押しするといいよ、と保険会社に勤める友人に聞きました。 - taking new patient
医師によっては、新しい患者を受け付けていない場合もあります。
例: Sorry, Dr. Brown is not taking new patients at the moment. - provider
例文:I am looking for a new primary care provider. Which provider is taking on new patients? - かかりつけ医を探してます、の予約の入れかた
例文: Hi, I am looking for a new primary care physician (providerでもよし). Who is taking on new patients and in network with Aetna(保険の名前)?
Primary Care Physicianが必要だった時の例
かかりつけ医がどういう時に実際必要だったのか、を個人の経験として書き留めます。
- アメリカでヘルメット治療 を子どもが必要だとわかったとき、かかりつけ医の診断・紹介状をもとに、小児総合病院ののCraniofacial(頭蓋顔面外科)へかかった。そして頭蓋顔面外科医の紹介状をもとに、ヘルメットの作成をする専門機関へ行きました。
- 緊急を要さないアレルギー反応の相談をした際、かかりつけ医にアレルギー科を紹介される。
- 夫の病気が理由で休職した際、専門医・かかりつけ医の両者からの診断提出が必要だった。そしてかかりつけ医から、復職許可証をもらった。
- 子どもの熱が出た時、日中でERやUrgent Careに行くほどでもない。かかりつけ医に連絡したところ、診察時間があるとのことで、即日診察してもらえた。パイプラインがすでにあると、こういう時、便利です。
(また、かかりつけ医が不在でも、熱の診察をクリニック内の他の医師にしてもらったこともある。こういった融通が効くのはありがたい)何が言いたいかというと、かかりつけ医がいると、便利ですよ〜ってことです。
時間の短縮にもなるし、なんせ心強い。
かかりつけ医が辞めたり引っ越したらどうする?
私は、何回も経験しました。
引越し・リタイヤでかかりつけ医がいなくなる、という連絡がくることがほとんどです。
その場合、「クリニック内の他の医者に変更する」or「また一から探し直す」選択肢があります。
私の今のクリニックは、受付の親切さや
保険会社とのスムーズなやりとりがとても気に入っているので、
もしかかりつけ医がいなくなったら、クリニック内で違う医師に変更する予定です。
以前は、家を引っ越したことでかかりつけ医が遠くなってしまったので、
医師の退職とともに、クリニックを近場に変更しました。
ライフスタイルの変化によって、事情に応じたかかりつけ医を選ぶのがポイント。
かかりつけ医は近場がいい
近場であることは、かなり重要です。
急な熱やケガのとき、当日診察してもらえる可能性ありますが
「15分後なら診察が空いていますが来れますか?」となる場合があります。
なるべく近場のかかりつけ医がいると、安心です。
総合病院系列のクリニック vs 病院に属していないクリニック
総合病院系列のメリット
- データが一箇所で管理されているので、総合病院内の違う科で診察しても、カルテの詳細データが見てもらえる
- 万が一ERやUrgent Careに行っても、普段のチェックアップや系列ないの診察の過去データ、薬服用リストなどが見れるので、安心
- 系列内で専門医が揃っている(外部の病院に行く必要がない)
総合病院系列のデメリット
- 病院の方針があるので、医師のケア方針に多少の規制がある
小さなクリニックのメリット
- 総合病院のように、ケア方針の規制がないので割と自由
- 大企業と自営業の違いと同様、小さなクリニックの場合、医師との距離が近い
- 薬局が併設されてない場合もあるので、「とりあえず薬」とはならない場合が多い
小さなクリニックのデメリット
- 専門医にかかる場合は、ネットワーク外になるのでカルテのデータを送り合う必要がある
まとめ
かかりつけ医を探す。
アメリカに来てまずすることリストの上位に入るんではないでしょうか。
高額医療費大国アメリカでは、まず健康保険の内容をきちんと確認し、かかりつけ医を探してパイプラインを作っておくことが、とても重要になってきます。