出産・子育て

日本はそんなに育児がしづらい国なのか?

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Japanery管理人のYukaです。
アメリカで3人育児をしています。

『アメリカは子育てしやすそうでいいね〜』と、
日本へ一時帰国すると必ず複数の友達に言われます。
この記事では、『日本ってそんなに子育てしづらい国なの?』について考えていきます。
(アメリカと日本の話題です)

こんな人に読んでほしい:

  • 日本で育児しづらい(しづらそう)と思っている人
  • 海外は育児しやすそうだな〜と思っている人
  • 日本の少子化問題は、育児のしづらさにあると思っている人

『保育園落ちた、日本死ね』読んで衝撃!!!!

数年前話題になった、この匿名ブログポスト。
(『保育園落ちた、日本死ね』で検索するとでてきます)
率直な感想は、『保育園に落ちただけで、国のせいなの・・・?』
え、全部無償にしろ?保育園増やせ?

まさにツッコミどころ満載。

何よりも驚いたのは、世間の共感の声。

日本の保育料は、所得が多くても10万/月いくかいかないか。
認可保育園の平均は2万円/月ちょっとと言われています。
自治体によってた2人目以降、割引があったり、
3歳まで2人目無料!なんてのも聞いたことあります。

アメリカの保育園は政府の介入ほぼなし

知っていましたか?
『子育てしやすそう』なイメージだと言われるアメリカ。
保育園は政府の介入なし。

つまり、保育料の助成を行なっていないので、めっちゃ高いです。

私の住んでいる都市部では、毎月の保育料は$2000/月(およそ20万円)します。

1人につき20万。もう一人いれば2人目は15%オフ。
(15%オフって言われてもお得感ゼロ。)

女性の社会進出が進んで、バリバリ働いて両立してる姿をよくテレビでみますが、
あの人たちみんな払ってますよ、20万。

保育料に毎月20万。(1人につき)

それでもやりたい仕事をやっている、というわけです。
(実家の助けがある人は別として、です。もちろん)

周りに畑しかないようなアメリカのド・田舎に住んでいる友人に保育料の額を聞きましたが、それでも$800/月払っている状況。

しかも彼女は、夫がわざわざ時給の良い夜勤務に変更。
彼女が日中に学生ローンを組んで看護学校に通いながら、
保育料$800/月を支払っています。

ちなみに学生ローンの金額は500万円。

基本的にアメリカで保育料払ったら、働く意味を見出せないほど保育料が出ていきます。
20万かかっても保育園に入れたい、と思えますか?

たとえ抽選だとしても、都心でかなりお得な値段で保育園に入れて働き続けられるチャンスがあるって、羨ましいな・・・と率直に思います。

子どもの医療費の無償化によって圧迫され続ける財政赤字やばくね?

日本では、子どもの医療費が無償化されていますよね。

医療費の無償化で子どもの数を増やす。
自治体によっては中学生も無償。

聞こえはいいけれど、かなり無茶な政策な気がしてなりません。

高額医療大国アメリカでは、まるで考えられません。
(アメリカは医療費で破産する国です:参考記事はコチラ)

例えば、ジムに通う月謝って定額ですよね。
やめるまで定額で毎月5000円を負担し続ける。

でも電気代のように使えば使うほど増える場合、
5000円の月もあれば2万円の月もありますよね・・・。
もし電気代無料だったら、あっつい夏に無理して扇風機だけに頼らず、
ガンガンクーラーかけますよね?

医療費って、まさにそのスパイラル。

定額負担じゃないところが怖すぎる。
いつ破綻するんやろう?と思っています。

無償ってなると、受診する敷居めっちゃ低くなります。

とりあえずかかっとこか、的な。
まるでコンビニですよ、『とりあえず寄っとこ』。

財政赤字やばいし少子化なのに、そんな無茶な政策大丈夫ですか〜><?

日本は太っ腹!?

高額医療費大国、国民皆保険制度なしの国に住む立場から見ると、

子どもの医療費無償、国民皆保険あり、(アメリカと比べて)破格の医療費・保育料。

なんて太っ腹なんだ、日本!!!!と思えてしまうほどです。

確かにそれぞれの国のメリット・デメリットありますが、
日本を在米視点で見ると、医療費・保育料の面では日本って恵まれています。

じゃあ問題はワークライフバランス?

日本は晩婚化が進んでいたり、まだまだ改善されない働き方がある印象です。

でも・・・・
うちの夫アメリカ人で、元軍人。現在は普通の会社員をしています。

軍人時代はかなり厳しい勤務時間。夜勤をしてそのまま日勤なんて普通。
ディプロイされたら何ヶ月も何ヶ月も待てど暮らせど帰ってきませんでした。

会社員の今も、家にパソコン持ち帰って深夜までパソコンとにらめっこしてる日も全然あります。ブラックでしょ!と思う場面、たくさんです。

さらに、アメリカの正社員は『年俸制』が広く取り入れられているため、
残業代なんて出ません。
なので『残業多めにしてお給料あげる』なんてできません。

ただ、日本人より口が達者な人種(笑)なので、現場の声を発することに長けているとは思います。そのぶん、改革が進みやすいのかな?とは思いますが。

アメリカ・日本の差としては、認識に違いはあるかな?とは思います。
例えば、出産は一緒に挑むものであり『出産の立ち会いは当然』とか『育児は2人でするもの』という夫婦間の共同認識が高いように見受けられます。

これが、ワークライフバランスにつながるのかな?とは思います。

日本は子連れに冷たい!?

アメリカにもいますよ、アンチ子ども。
昼間にバスケットボールつく音がうるさい!って苦情言われたママの話聞いたばっかです。

日本で小さい子どもを連れていると、あやしてくれる人、普通にいます。
新幹線で隣に座った人も、すごく優しい人でした。

もちろんアメリカでも日本でも、子育てに関して嫌な思いをした時もありますが、
そういう人っていつの時代も、どこにでもいますよね・・・。悲

子育てがしづらい一番の理由

私がアメリカで子育てしていて良かった(逆に日本じゃなくて良かった)と思う理由は一つだけあって。。。
それは、『セルフケア』が許されないような風潮。

子ども置いて飲みに行った
子ども預けてレストラン
離乳食はインスタント
週に何度も外食
子ども置いて旅行
家事代行
ベビーシッター
夫婦でお出かけ
出かけて非日常の時間を楽しんで息抜きしたり、
疲れたから外食やインスタントにしたり。

セルフケアの時間が、親にはまるで許されていないような風潮。

『そんな小さい子いるのに●●するなんて・・・』

息抜きしに友達と2泊3日旅行行くだけで叩かれまくっている芸能人見てると、同情します。
365日の中のたった数回の息抜きで叩かれたら、そりゃー息つまります。

昔、くわばたりえさんのブログでこんなこと書いてました。

ご飯にレトルトをかけるだけの時ある
アナタは最低ですね
と言われたら
最低にならんように、私が考えた事です

ここでくわばたりえさんが言いたいことはきっと

子どもを空腹のまま、お世話せず、ほったらかすのは、育児放棄=親としてやったらあかん最低なこと。
ご飯にレトルトかけたり、納豆ご飯やふりかけご飯食べさすのは、
自分がたとえどんなに疲れてても、最低な親だけにはならんように、
編み出した手抜きの方法。

それがご飯にレトルトでした。ということ。

1回パァ〜っと出かけることでイライラがおさまったり
冷凍ご飯に頼って、さらなる疲労が防げるなら、それは許されるべきことであり
他人がつべこべ言うことではないのです。

まとめ

日本に住んでた頃は漠然と、海外(欧米)って子育てしやすそうなイメージがありました。
実際アメリカに住んでみると、やっぱり良いところだけではありません。
そのかわり、日本の良い部分が見えてくるようにもなりました。

2国の良いところが融合されれば良いのに、といつも考えてしまいます。

『アメリカって子育てしやすそうで良いね』って、何度も言われるので
『日本ってそんなに子育てしづらいのかな・・・』と考えた結果・・・

一長一短だな、という考えにたどり着きました。

2つの国の良いところが融合されると良いのになっ。

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