出産・子育て

専業主婦がたまにベビーシッターや家事代行を頼むのは、ただの贅沢なのか?

主婦, 代行, シッター, 家事, 贅沢

結婚して、子どもが生まれ、仕事を辞め、専業主婦になる。
少し前まではかなり一般的でしたが、今は女性の社会進出がかなり進み共働き世代も増えています。さて、この記事のトピックは「専業主婦がベビーシッターや家事代行を頼むのはただの贅沢なのか?」についてです。

この記事を読んでほしい人:

  • 専業主婦の妻が、家事代行・シッターさんを雇いたいと言い出して腑に落ちない夫
  • 専業主婦なのに、と言われるも、日々ストレスを抱えている専業主婦
  • 専業主婦なのに、なぜ贅沢しているのかわからない祖父母世代(姑世代)

プロの代行を頼むということ。

 

家にいて主婦をする=しっかりと子どものお世話を自分でする&家事を全てこなす

正直私も結婚前・子どもが生まれる前までは同じ考えでした。

しかーし、自分が主婦になり、おやおや、様子が違うぞ!こんなはずじゃなかった!!!と。この記事↓でふれましたが、育児疲れは本当に深刻です。
そして一概に主婦といっても、本当に色々な環境の違いがあり他人様と比べる事なんて到底できません。『育児疲れと周りの協力:人に頼れないという思い込みが大きな事件につながる』

 

さて、専業主婦なのにシッターさんや家事代行を頼むことは贅沢なのでしょうか?

ベビーシッターとは、乳幼児のお世話をしてくれる、いわばプロです。シッターさんにきてもらうと言うことは、なんらかの事情により、プロに子どものお世話を一時的に外注する、ということです。(家事代行も同じく)


『専業主婦なのにシッターさんを頼む必要、どこにあるの?』

ただの贅沢ですか

英語できないからと、社員が翻訳を外注して英語の資料を作ることの何が悪いのでしょう?自分で10時間かけて英文を翻訳してそれでも間違いだらけのgoogle翻訳の直訳。苦手分野を外注して、その空いた時間を効率よく他の業務に充てることの何が悪いのでしょうか?

→高熱を出し、寝不足の中イライラ怒鳴り散らし、終わっていない家事に囲まれて子どものお世話をするよりも、シッターさんにきてもらって睡眠をとり、休まったところで終わっていない家事を終わらせる。シッターさんに外注するのがそんなに贅沢ですか?

 

プロジェクトがかなり立て込んでいるので他のチームの方にこのプロジェクトは回そう、と言う部長の決定。仕事量を調節する、その流れの何がいけないのでしょうか?

→異常があるかもしれないと言われた前回の妊婦健診。次週は精密検査しましょうと言われ、すごく不安で気持ちがいっぱいいっぱい。眠くてグズる上の子を連れて行って大泣きされ、診察で『赤ちゃんに問題があるので●●しましょう』と言われるかもしれない不安。だったらプロに外注して、診察に自分が集中できる時間をもらう。その何が贅沢なのでしょうか?

 

 

大きなプロジェクトを休日返上、毎日終電、納期前数日間は職場に泊まって徹夜で追い込みをかけていた。そのプロジェクトがやっと無事に終わった。『お疲れ様。久々に休みとってくれ』と有給をもらう。有給日は昼まで寝て、行けていなかった美容院に行って、夜はご褒美に外食。それって贅沢ですか?

→産後、両家実家のヘルプが一切ない・毎晩帰りの遅い夫にも頼れない中、完全なるワンオペ育児を1人で何ヶ月もこなしてきた妻。ベビーシッターさんに来てもらって、寝る・お出かけする・息抜きをすることの何が贅沢なのでしょうか?


主婦がたまにプロの代行を頼むことが贅沢なら企業はもっと贅沢をしている

 

英語の資料作成を頼むため、翻訳を外注。

→え、今の時代英語すらできないバカな社員雇ってるんですか?とはならないはず

 

商品企画をするだけして、マーケティングは他部署の仕事。

→商品企画するだけして、肝心の売る作業は、他力本願ですか。かっこわるーーとはならないはず。

 

ゴミだしは外注の清掃員任せ?
→てめーらの出したゴミくらい自分で出せよ。とはならないはず。

 

購買部署はお金を使って会社のものを購入したり、まとめ買いでより安くコストを抑えたり、と節約はするが、利益はうまない。
→節約ばっかりしてないで、ちょっとは利益出せよー!とはならないはず。

 

あんまり企業の話をすると話がそれるのでこれくらいにしておきますが、
要するに、企業は、組織や業務を細分化して、効率よく会社回してるだけですよね。

 

 

主婦は、細分化された細々した業務を1人でこなしています。
終電の時間過ぎていようが、、産後24時間後であろうが、インフルエンザにかかろうが、日々の仕事をこなしています。

いやいや、主婦なんて家のことと子どものことしてりゃーいいだけじゃん?好きで主婦してるんでしょ?なんでプロの代行に頼る必要なんてあるの?

 

ええ、そうですか。

では、普通の会社員が人間ドッグだ・検診だ、インフルエンザにかかって病院だ、高熱が出て欠勤だ、と有給を取れるのであれば、私たち主婦も同じ人間として、『有給くれ』とは言いませんので、せめて『プロに代行を頼んでもガヤガヤ言われない権利』を頂けますか????と大きな声で言いたい。

 

人間なんで、限界があるんですよ。

そういう時に休む権利をもらって体力を回復してから挑み直す家事・育児と
そういう時にさえ休めず、そのまま業務を続けるって、かなり効率悪くて誰も得してないですよね。


会社の予算管理を見習おう

 

とは言っても、シッターさんや家事代行のプロにお金を払うのは、コストがかかります。
「主婦してお金稼いでないくせに、プロ頼んでお金を使うなんてコスパ悪過ぎ〜」
ってマジで本気で言ってる人を稀にみますが、正気ですか?

会社で考えてみてください。
『利益を直接あげている部署』ってどれくらいありますか?
商品企画、みたいな、売れそうな商品を企画する間接的な利益ではなく、『直接』利益を上げている「営業」的存在の部署です。

総務なんて利益ほぼ上げてない部署だし、むしろ総務の人の給料や福利厚生を払っているわけだから、使ってるだけですよね?
エンジニアだって効率上がるようにプログラミングし直したり、ものづくりしたりするだけで、お客さんのところへ行って売り込んで利益を上げているのは営業の仕事。
購買なんて節約するだけで利益生まないし。
じゃあ総務やエンジニア、購買なんて、利益上げてくれないし、いらなーい。ってなりますか?

社員のパソコンを買い替えたり、システムアップデートした方が効率良く仕事ができるし、後々の利益リターンの方が大きい場合、今コストがかかってもやる価値ありますよね?

総務がいてくれるおかげで円滑に労働者の権利が守られ、給与の管理をしてもらえる。
エンジニアがいるから、最先端の技術で、新しいものが作られる。購買がいるから無駄なく節約しながら会社に必要なものを購入できる。
最新のパソコンやシステムがあるから、最新の技術を試して売れるし、業務のスピードが上がって効率が良い。
そういった先行投資の結果が、企業の売り上げにつながって、全員のお給料が出ている。

 

要するに、ざっくり言えば企業は
使うとこにはお金を使ってうまく回しているのです。
数字だけで見れば赤字の部署も、企業にとって重要な役割を担っている。
利益を上げていない部署でも、会社にはしっかり貢献している。

 

主婦も同じです。
『家事代行やシッターなんて贅沢だ!』と切り捨てるより『この投資にどんなメリットがあるのか』と考えてみてください。

熱がある、大事な用事がある、連日の寝不足で業務や家族関係にかなりの支障をきたしている。それなら少し休んで、プロに頼んでいる間にリフレッシュできた方が、子どもにとっても、主婦にとっても、そして夫にとってもメリットの方が大きくないですか?

各家庭の予算内で上手に回して、代行サービスを利用するのは、
すごく意味のあることだと強く思います。


最後にもう一度聞きます。
『専業主婦が代行サービスを頼むのはただの贅沢ですか?』

 

主婦の皆さんへ:
実は、私自身も『そんな贅沢しちゃいかん』と自分に言い聞かせ・思い込んでいた1人です。
育児疲れと周りの協力:人に頼れないという思い込みが大きな事件につながるの記事にも書いたように、子育てをする環境は、それぞれかなり違います。

自分自身へのプレッシャーを解いてあげた上で、もう一度問いかけてみてください。
贅沢じゃないです。必要です。それでもまだ罪悪感があるのであれば『夫の有給日数を超えない程度にサービスを利用してみる』というのはどうでしょうか?

 

夫のみなさんへ:
主婦と会社と一緒にするな、と怒られるかもしれませんが、その方がわかりやすいかなと思って企業の例を出させていただきました。育児疲れと周りの協力:人に頼れないという思い込みが大きな事件につながるに書いたように、育児疲れはかなり深刻ですし、それぞれの環境によって負担が大きく変わります。
どうか、『よその家は・・・』という思いは伏せ(だって、よそ様のお家の中のこと、全部わからないですよね?)、奥様の状況や環境、家庭内の予算を考え、『贅沢いうな!』ではなく、一度向き合って上げてください。

 

祖父母世代(姑世代)の皆さんへ:
『私たちの時代は』という話はお控えください。育児疲れと周りの協力:人に頼れないという思い込みが大きな事件につながるにも書きましたが置かれている環境が昔と今では違う上に、各家庭ごとの違いもあります。
昔の子育て時代に、どんな助けがあったらどれだけ助かっただろうか・・・という目線で考えてあげてください。

 

みなさん、もし上から目線に聞こえたらごめんなさい。(そんなつもりじゃないんです)

ただただ、こういった主婦へのディスりを見るたびに心が痛み、、、誰かの助け舟になれば・・・という心の叫びを書き留めておきたかったのです。

 

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