アメリカ生活

アメリカ公立小学校と日本公立小学校の違い

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こんにちは。アメリカでは8月から9月にかけて各地で新学年がスタートしています。
そこでアメリカの公立小学校と日本の公立小学校の
大きな違いについてまとめてみようと思います。


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1)飛び級・1年やり直し・入学遅らせる・・・等かなり寛容なシステム

15歳でハーバード大学卒業!のように飛び級はよく聞く話だと思いますが
実は小学校の時点からぞくに言う”留年”が存在します。
悪いイメージではなく、むしろ、後々ずっと苦労するくらいなら、
もう1年同じ学年をやった方が今後のこの子のためです、
と、成長の猶予をもらう感じでしょうか。
(様々なシチュエーションがありますが)
娘のクラスには実際キンダーをもう一年やることを
すすめられたご家族がいらっしゃいました。
決して出席が足りないわけでもなく、生活態度が悪いわけでもない。
日本でいうと3月31日生まれの早生まれ。ギリギリこの学年で過ごすよりは
少し心に余裕を持って次の学年の子達とやり直した方がこの子のためなのでは、という
話し合いがなされ決定されました。

そして、実は、入学を1年わざと遅らせる人もかなり増えています。
様々な理由がありますが
幼児教育の早期化で小さいうちからアカデミックなことをあまりやらせたくない人や
早生まれのデメリットを考え、初めから1年遅らせて入学させる人。
入院など、なんらかの諸事情で1年遅らせる人。

話し合いを経て、臨機応変に対応してくれるアメリカの学校のシステムは
ありがたいシステムです。


2)寄付をお願いされる回数がハンパない

まず新学年が始まるときSchool Supply Listを事前に渡され
各家庭が様々な備品を購入し、学校に寄付します。
日本でいう個人用のお道具箱的なものはもちろん、
ジップロック、キッチンペーパー、ティッシュ、消毒液、ウェットティッシュ、
そして予備用のマーカーや鉛筆、消しゴムなど(個人使用のものでなく、寄付用として)など
合計$50程度のものを新学年が始まるときに寄付します。

そして学期中もクラスの備品で少なくなったものがあれば
寄付のお願いメールが来たり、学校の授業で使うクラフトの材料の寄付のお願いもあります。
週末家に帰ると食べ物がない子がいる家庭のための食事の寄付のお願いや
学校にスナックを持ってこれない子のための寄付。
去年実際あった話では、『火事に遭った家庭(学校に通う生徒の家庭)のための寄付』として
お金はもちろん、使わない家具・衣類・生活用品の寄付のお願いもありました。

え?また?と正直思う時もありますが、
少しでも多くの子どもがなるべく差を感じる事なく学校生活を送ることができる力添えを
している姿はパワフルだなぁ〜と思います。


3)基本的に、手拭きタオルや雑巾などは存在しない

日本の学校に通っていた時は手拭きタオルや雑巾が必ず存在していた覚えがあります。
アメリカではほぼ存在いたしません。
手拭きタオルは公衆トイレのようにペーパータオルが備え付けてあり使い捨て。
雑巾の代わりにウェットティッシュ(寄付)や使い捨ての除菌タオルなどを使います。

私は手拭きタオルをよく忘れて困った記憶があるので合理的なのかなと思います。
(エコではないですが)

雑巾に関しては梅雨の時期に乾かず、臭かった記憶があり、
衛生上使い捨ての方が良いのでは、と正直思います。


4)部活の顧問は教員ではない

これは小学校に限らず、高校までそうですが
日本のように部活の顧問を担任の先生がこなす、っていうのはあり得ません。
ほとんどの場合、コーチを別途雇っています。(ボランティアの場合もあり)
これは日本に是非見習っていただきたい。
担任の先生が週末返上で遠征に付き合う、なんてありません。
そのためにその道のプロであるコーチが雇われているわけですから。
教師の負担を減らすためには素晴らしいと思います。


5)給食は教室で食べない。そして盛り付けるのは生徒ではない。

今でも覚えています。
日本では給食係があって、エプロン・マスク・三角巾をつけ
生徒が盛り付けをして配る。

その姿をアメリカで見ることはまずないでしょう。

給食は各学校のカフェテリアで作られていて、
カフェテリアのスタッフが盛り付けて、お会計をしてくれます。
もちろんカフェテリアの職員として雇われている方達です。


6)担任の先生が休んだ時は毎回違う先生がくる

これは日本でもあってもいいのではと思うシステムですが
アメリカではSubstitute Teacherと言って、教員が欠席した際
学区に登録している教員免許保持者が代行の先生として来ます。
学区が日給を支払い、代行の先生に来てもらいます。
イメージとしては、”派遣”先生です。

実際娘の担任の先生は
『明日、午前中歯医者さんに行くから、午前中はサブの先生が来ます。』
『結膜炎で4日間休みますので、その間はサブの先生が来ます。』
と連絡をくれました。


7)毎年リュックサックを変える子が多い

6年間同じランドセル、と言ったような風習はあまりなく
新学期に新しいリュック・ランチバッグを新調してくる生徒が非常に多いです。


8)スナック持ち込みOK!

日本の学校でお菓子を見つからないように持ち込んで
ソワソワしながら隠れて食べた思い出があります。笑

アメリカの学校ではスナックはむしろ栄養面から推奨されています。
午前中の中休みにみんな必ずと言っていいほどスナックをとります。
朝ごはんをあまり食べてなかったり、集中力を維持するのにスナックは重要視されています。


9)体操服は存在しない

保護者にとっては用意するものが少なくて済むのでありがたいですが
体操服はまず存在しません。
体育の授業でも問題のない服を着て登校してください、という注意はありますが
別途体操服の購入の必要はないです。


10)ボランティアが多い

『今日はアレックスのママがアートの先生として来たよ』
『遠足ではボストンのパパと一緒に動物園回ったよ』

なんとアメリカの学校では保護者がボランティアとして登録し
遠足の引率、クラス内でのサポート、授業のサポート、参観のサポート、
そして先生のお手伝い(書類のコピー、画用紙を切る、など)
など様々なボランティアを担っています。
ボランティアの登録の際、犯罪歴などを調べられ、運転免許証のコピーを提出するなど
きちんと身分のはっきりとした方しかボランティアできませんので安心です。

子供の学校での様子やクラスの子どもたちを知ることができ
保護者にとっても良い機会です。


11)黒板ではなく基本ホワイトボード。

黒板ではなくホワイトボードが主流です。
(掃除が楽なので私は賛成!)


12)新学期・入学時期は州・エリア・学区によってバラバラ

8月上旬に新学期が始まる地域もあれば9月中旬まで新学期が始まらない地域もあります。
終業時期も同様に5月上旬で終わる地域や6月下旬まで終わらない地域もあります。
なので子供の就学が近づいて来たら、学区に問い合わせて就学の日程を確認する必要があります。


13)生徒は掃除しない

アメリカの学校では生徒は掃除をしません。
これは衝撃でした。
清掃員がおり、トイレ掃除、校内の清掃全ておこなってくれます。

個人的には、日本の学校のシステムが好きです。
子どもの自立心につながり、自分で掃除するからこそ綺麗に保とうという
協調性もつくからです。


まとめ

まだまだ違いはあると思いますが
自分は日本のシステムを経験し、
今は子供と通してアメリカのシステムを経験することができ
とても良い勉強になっています。
アメリカの良いところ、日本の良いところそれぞれをうまく家庭内でも取り入れ
親としても違いに戸惑いながらも、違いを楽しんでいきたいと思います。

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